IBECsセミナー登壇‼③

IBECsセミナー第3回

IBECsセミナーのつづき その③「緊張のわけ」

ふだん、セミナー講師で緊張することがほとんどないその男。

ZOOMでの登壇となれば、なおさら。

399人だろうが607人だろうが関係ない、1人でしゃべるだけの「独演会」である。

がしかし、今回は違う。

何が違うかというと、IBECsセミナー事務局からのメールにはこう書かれていたからで・・・

【進め方】 各回 合計:120分を想定:各社説明25分×3社+「質疑応答:45分」

・・・

「ん ‼ 質疑応答:45分」⁉

45分といえば、小学校の授業1時間分。

45÷3社=15分‼

それでも15分‼

「長っ」

「これは付け焼刃で対応出来るレベルではないっ(汗」

即座にそう判断したその男は、昔の記憶をたどるべくいろんなCFP関連資料の発掘作業にいそしむ。

想定される質問に対する回答やそのエビデンス資料集めなど、もはや13年前となった資料をあっちゃこっちゃのデータベースから掘り起こし、内容を確認し記憶を呼び戻すというある意味リハビリのような数ヵ月。

「あー、あったあったあんなこと、こんなこと」

「めっちゃ苦労したことよなあ」

「てか、どうか、細かい重箱の隅をつつくような質問が来ませんように‼ (祈」

こうして人知れず努力しても消えない大いなる不安を抱え、顔が引き攣り泣きそうになりながら、講演当日を迎えたのであった(笑

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【質疑応答】17:15~18:00(45分)⇒ 実際は17:25~18:00(35分)



質問1:リサイクル工程でLCA評価に勘案した(評価に用いた)項目について教えて欲しい。


田所:当てはまる項目がない。


新聞紙をリサイクルしたということで、その部分をどうやって換算するのかという質問はよくいただく。


原材料調達するところからになるので、弊社の製品に算定上勘案していない。


原材料は購入しているがLCAなど計算はしていない。



質問2:ガラス繊維協会のHPに新聞古紙を再生利用したセルローズファイバーは自然に優しいイメージがあるが、管理型廃棄物に分類される。


管理型処分場では、埋立地から出る浸出液による地下水や公共水域の汚染を防止するための設備が必要となるとあるが、このあたりも計算にいれるとどうなるのか。


またこれをクリアーするアイデアはあるか。


算定にいれなくて良いルールはルールで、実際入れて計算するとどうなるのか。


田所:たしかに管理型廃棄物に分類される。


セルロースファイバーは難燃処理されており、燃やしずらい材料だ。


高温炉であれば燃やせる扱いになるが、通常管理型になる(自治体による)。


管理型になる理由は原材料にホウ酸が含まれており、水溶性なので、それが土に溶け出し土壌汚染につながる懸念があるため。


微量であれば問題ないが大量になると問題になるので、管理型という扱いになる。


汚染を防止する設備となると我々のCFP、エコリーフからの範疇から外れる。


廃棄リサイクルの段階で処分したらおしまいになる。


質問に書かれている内容はその後の工程で、引き渡した後なので我々は算定できない。


これをクリアする方法があるかはわからない。


算定に入れるルールは自分たちで決めるルールなので、全部計算して最終材までやってもいいし、我々のように中間材の扱いで終わってもよい。


各社の考え方による。


現行は2段階、製造と施工の部分しか計算してなくて7.1KgというCFPの数値となっている。


改訂前の数値は、最終材として廃棄リサイクル段階まで計算しており、その当時の数値は10㎏となっていた。


ざくっと、3㎏位増える。


それも使用維持管理を含めての話しになるので、廃棄リサイクルでプラスになる部分では詳細計算すると1.3㎏位だった。


すべてエビデンスをとっているので、計算できるが、そこまでする必要があるかどうかということで判断している。

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(司会丹羽)時間になったので、最後に3人の登壇者の方に LCAの知見を深めるため自力でEPD取得したいが、申請書が難しく、ハードルが高く感じており、わからない事などあった場合にどのように解決していったか、また、海外でのLEED認証やEPDを取得するメリットや取らないことのデメリットをご教示いただきたい。

・・・

田所:申請書のハードルについては、「何がわからないのかがわからない」という段階だと思うので、事前にSuMPOに質問する項目を文書でまとめておいた方がよい。
私も、「文書で説明できないことは口頭でも説明できない」と考え取り組んだ。
事前に相談したいというと、勉強会やワークショップのようなご案内がくるかもしれないので、それらを活用してアドバイスをいただくとよい。
わからないことは整理して相談するのがよい。
海外については、弊社は国内でしか事業を行っていないのでわからないが、LEEDもアメリカの制度なので海外に進出するのであれば取得していく方がよいと考える。
取得したらPRを積極的に行うべきだと思う。
知ってもらうことで採用機会につながると思う。
取らないデメリットは、「競合他社が取得するかもしれない」ということだ。

(キマった ‼ (爆)

・・・

(司会丹羽)それでは本日はみなさんありがとうございました。
本日で第2期の連続講座は終了となりますが、5月中旬にゼロカーボン推進会議の成果報告シンポジウム、それ以降も算定ツールに関するセミナーなど予定されていますので引き続きよろしくお願いします。
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(ふー、セーフ。

あぶないあぶない。

おしまいおしまい。

おつかれしたー)

よかった‼

自分への質問が思いの他少なかった(爆

【考察】Q:なぜ質問が少なかったのか?

A1:想定される質問を講演内容に組み込んだため
A2:EPD取得検討のフェノールフォーム協会は事前にATGREEN冨永さんを入れての事前打合せ、質疑応答を行っていたため
A3:他の参加断熱材関係者は、PCR策定やCFP算定、申請書作成など具体的な検討や作業前なので質問する内容が思いつかない・わからないため

こんな感じだったと推察。

ヒアリング、エビデンス発掘、ppt制作、SuMPO壁谷さんへのヒアリング、ATGREEN冨永さんへの相談、講演リハタイムアタック×3本、質疑応答想定問答など、さまざまな事前準備を経てのドタバタIBECsセミナーは幕を閉じた。

P.S.その緊張からの開放でか、事務所が過乾燥だったからか、大仕事を立て続けに終えたからか、喉が痛く・両手指先3本しびれと冷え・全身悪寒・頭痛少々・微熱でその日の夜からダウン、36時間寝て復活することとなった。

健康第一

(たどころけんいち)

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